一般社団法人 東日本大震災デジタルアーカイブス支援センター
(311まるごとアーカイブス・プロジェクト)
― 千年先の後世に伝える巨大災害の記録 ―
設立趣意書
3月11日に発生した東日本大震災は、多くの人命を奪い、地域社会に壊滅的な被害を与えました。この経験や教訓を人類共通の資産として千年先の後世に伝承し、安全な社会を構築することが現世代の責任です。
そこで、被災地の失われた「過去」の記憶をデジタルで再生し、被災した「現在」と復興に向けた「未来」の映像や資料をデジタルで記録し、まるごとアーカイブすることを目的として、被災自治体、国の研究機関、大学、NPO、ボランティア、民間企業等が協働で取り組む「東日本大震災・災害復興まるごとデジタルアーカイブス」(プロジェクト略称:311まるごとアーカイブス)を平成23年(2011年)6月に発足し、任意団体として活動を続けてきました。
活動を継続して行くにつれ、同じアーカイブに関する取り組みでも「資料の収集」や「学術研究目的」、「実証実験」という取り組みに予算が付けられ、その一方、地域で活用できるスタイルでの取り組みがなされていないこと。また、これらの取り組みに共有できるノウハウの共有がなされていないこと等、中長期的なデジタルアーカイブのための中間支援組織の必要性が出てきたため、任意団体から一般社団法人化をすることと致しました。
当プロジェクトでアーカイブされた映像や資料等のデジタルコンテンツは、個人情報や肖像権、著作権に配慮した上で、原則、地域にお戻しをした上で、地域が利活用できる環境整備を第一に行った上で、他の地域でも活用していっていただける様、インターネット上で公開するとともに、協力いただける図書館や博物館、科学館、大学、研究機関等で閲覧し提供できることを目指し、被災地の復興まちづくりの資料として、また、防災学習や防災研究等の貴重な資料として、日本全国をはじめ全世界で活用されます。
既に、被災された方々、自治体、公的機関、民間企業、大学、研究機関、NPO、ボランティア、メディアなど多くの方々にご協力をいただき、映像の収集と撮影等の記録に取り組んでいます。さらに、多くの方々のご参加、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いします。
また、本プロジェクトの趣旨にご賛同いただける多くの方々や団体等から広く寄付を受け付けておりますので、ご支援いただけますよう、よろしくお願いします。
平成24年11月16日
一般社団法人 東日本大震災
デジタルアーカイブス支援センター
設立時社員一同