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2012年6月20日 9時10分

【民俗文化】東前太神楽(東前町) 

2012年6月19日1730分から東前太神楽について会長岩間さん、事務局笠井さんからお話を伺いました。

 東前地区は釜石市内で最も海に近い地区で、昨年311日、津波はこの地域全体を襲いました。地区の住民が幼いころから生まれ親しんで来た場所、いまだに子供から大人、年配の人たちまで顔を見ればどこの誰々と判る地域土地柄だそうです。

岩間さん、笠井さん「今回の震災直後に小さい子供が○○の○○のじいさん、ばあさんが瓦礫に挟まれているよ」と教えてくれたんです。

と話していました。

 
3111600から1700余震の続く中すぐ行動に移りケガ人、重症者、病人等の救出、また、炊き出しとして民家の庭先で炊事、毛布衣類を集め地域の避難者に渡しました。

津波の直撃を受け道路も無く瓦礫の中での避難生活。自ら町内の有志たちだけで作った仮設避難所で電気、通信、道路(病人、けが人が出ても運べない。)等ライフラインが寸断し大変苦労しました。沢水やガスはプロパンガスを利用し、この地区には漁師が多く各世帯に冷凍庫が有った事で炊事の材料は米、魚、肉もあって全員食事は行き届いていました。

 自衛隊も到着していない翌朝から太神楽のメンバー数人で重病患者、けが人を地区の裏山を越え数時間かけて医療施設まで搬送し、他の動ける男性群で瓦礫の撤収、道路の確保を分担しながら作業をしていました。  



東前太神楽の会の方が偶然撮った貴重な写真で、赤い丸印の建物に太神楽の道具一式全てを保管していたそうです。3月11日震災時の活動記録としてOB事務局葛西さんから資料を頂きました
 

 



  

  
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いいとも「次に東前太神楽について被害の状況はどうでしたか?」
 
岩間さん、笠井さん「神楽の保管していた東前青年会会館が押し寄せた津波に流されましたが、獅子頭(権現様)は神楽で使う幕に助けられ破損はなかったんです。獅子頭全11体手分けしながらみんなで泥を洗い何とか使えるようにしましたが衣装、太鼓、手平鐘、笛は、使えるものが少なくて・・。それでもみんなで綺麗に洗い流しましたよ。
 衣装、幕(太神楽の屋台に取り付ける幕)前掛け、半天等は残った物の多くが泥海水でもみくちゃ状態で別々にしたんだけど再度使える状態ではなかったです。
 
現在日本財団他、各団体からの支援を受け道具等(太鼓、手平鐘、衣装、屋台等の作成)の完成を待ち望んでいます。」  

   
  

 


東前太神楽の主なメンバーとして2025名位の人数で古くから男性のみの構成です。東前町内会青年部が主体で50歳を長とし18歳まで多くは各家の長兄で組んでいます。

七福神の舞は東前の太神楽に入った子供たちが一番最初に覚える舞です。結婚式、建前、新造船等で披露しています。全員が幼い頃から身についており特に練習をする事はないです。

このように七福神を始め青年会と町内会が協力し合い、
密接な関係を持ち続けているんです。

活動として、昨年は717日に夏のイベントがあり震災後初めて舞を披露しました今年の元日、520日には市民結婚式があり、七福神の舞を披露しています。また69日に綿津見神社(尾崎神社)で太神楽を披露しています。今年も夏の港まつりには参加する予定です。

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岩間さん、笠井さん貴重な資料とお話しを頂きありがとうございました。

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