2012年6月19日17時30分から東前太神楽について会長岩間さん、事務局笠井さんからお話を伺いました。
東前地区は釜石市内で最も海に近い地区で、昨年3月11日、津波はこの地域全体を襲いました。地区の住民が幼いころから生まれ親しんで来た場所、いまだに子供から大人、年配の人たちまで顔を見ればどこの誰々と判る地域土地柄だそうです。
岩間さん、笠井さん「今回の震災直後に小さい子供が○○の○○のじいさん、ばあさんが瓦礫に挟まれているよ」と教えてくれたんです。
と話していました。
3月11日16:00から17:00余震の続く中すぐ行動に移りケガ人、重症者、病人等の救出、また、炊き出しとして民家の庭先で炊事、毛布衣類を集め地域の避難者に渡しました。
津波の直撃を受け道路も無く瓦礫の中での避難生活。自ら町内の有志たちだけで作った仮設避難所で電気、通信、道路(病人、けが人が出ても運べない。)等ライフラインが寸断し大変苦労しました。沢水やガスはプロパンガスを利用し、この地区には漁師が多く各世帯に冷凍庫が有った事で炊事の材料は米、魚、肉もあって全員食事は行き届いていました。
自衛隊も到着していない翌朝から太神楽のメンバー数人で重病患者、けが人を地区の裏山を越え数時間かけて医療施設まで搬送し、他の動ける男性群で瓦礫の撤収、道路の確保を分担しながら作業をしていました。
▲東前太神楽の会の方が偶然撮った貴重な写真で、赤い丸印の建物に太神楽の道具一式全てを保管していたそうです。3月11日震災時の活動記録としてOB事務局葛西さんから資料を頂きました。
東前太神楽の主なメンバーとして20~25名位の人数で古くから男性のみの構成です。東前町内会青年部が主体で50歳を長とし18歳まで多くは各家の長兄で組んでいます。
七福神の舞は東前の太神楽に入った子供たちが一番最初に覚える舞です。結婚式、建前、新造船等で披露しています。全員が幼い頃から身についており特に練習をする事はないです。
このように七福神を始め青年会と町内会が協力し合い、密接な関係を持ち続けているんです。
活動として、昨年は7月17日に夏のイベントがあり震災後初めて舞を披露しました。今年の元日、5月20日には市民結婚式があり、七福神の舞を披露しています。また6月9日に綿津見神社(尾崎神社)で太神楽を披露しています。今年も夏の港まつりには参加する予定です。
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岩間さん、笠井さん貴重な資料とお話しを頂きありがとうございました。
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