2012年11月06日 13時40分
【いまを聞く】チーム023さんのご紹介
2012年10月5日(金)この日は、15時20分から鈴子にある生活ご安心センター建物内で
個人ボランティア チーム023(ちーむおにいさん)リーダーの修さん(30)写真中央の方からお話をうかがいました。 ▲外で主体メンバー3人の写真を撮らせていただきました。
-生活ご安心センター(ボランティアセンター)に来るのは決まっていますか?
また、メンバーについて教えて下さい。修 (ボランティアセンター=ボラセンに来るのは)金、土、日です。3人が主体です。釜石は。
釜石市野田の出身です。メンバーはまったくばらばらで、地域もですし、ここで初めて会ったという感じです。
最初ここに来るっていうのは、個人ボランティアで来るんですよ。
で、だんだん常連になっていく人たちをどんどん取り入れていったのが、チーム023でして。
-修さんが最初にボラセンにきたのはいつ頃でしたか? チーム023結成から、どんな方の集まりですか?修 自分は去年の5月ですね。チームは去年の9月ぐらいに結成しました。主体のメンバーは、滋賀と大阪と大分の3名です。毎日のようにこの方たちはいたので、仲良くなりまして、滋賀の方が中心となって、チーム023を作りまして、最初5、6人からスタートしまして。
-そして、どんどん増えていったんですね。
修 そうですね。
-釜石から他の地域に応援にいくことはありますか?修 今の所はないですね。
-計半年とかそれ以上いた方たちもいたそうですが、その時には、寝袋で泊まったりするんですか?修 そうですね。
-チーム023を結成した去年の9月頃、活動の中では、どんなことが中心でしたか?修 活動内容は、瓦礫撤去が中心でしたね。
最初、ボランティアセンター側から、振り分けされるんですよ。例えば、最初の頃は個人ばかりだったので、「あなたはこっちいってください」とかマッチングっていうんですけど、それしてたんですけど、団体ができてからは、「あなたたちはこちらをお願いします」という現場を与えられるんですよね。
それが、自分たちは瓦礫撤去がメインで。もう、ベテランが揃っているというのもあるんで、「瓦礫撤去、お願いします」って任せられました。
-注意することなど、ありますか?修 とりあえず、一番は怪我をしないことがまずありますけど。あとは、安全面ですね。
-釜石市の中で、被災地域にくるときには、気持ちの変化はありましたか?修 やっぱあの、通い慣れてる店とかがああいうことになって、実際そこで作業することになって、複雑な心境でしたね。
-大町の方には、よく行ったりしていましたか?修 そうですね。本屋とかお店とか。
-活動をしている中での、変化について教えてください。修 依頼内容がだんだん変わってきているので、それに応じてこちらも資材とか変わるんですよね。例えば、スコップやハンマーとかがメインだったんですけども、最近では、引っ越しがメインなので、毛布やロープとかそういう変化もありますし。
依頼自体は、最近は鵜住居が多いですね。
やっぱり、去年のうちっていうのは、街中が多かったですよね。
-釜石市でボランティアをするには、どうすればいいでしょう?修 最初に来る時には、電話予約が必要なんですよ。今は。当日来て、ボランティアセンターで受け付けして、ボランティア保険に入ってない人は入ります。
-団体の場合はどうですか?修 団体は、簡略化してまして。チーム023の場合ですけど、基本は、電話予約なしでいいです。自分がリーダーなので、この日来るときは連絡してくださいという方たちには、連絡してもらって、この日来ますっていうのを把握して、というパターンもありますし。
-近江さんの連絡先を知っている人じゃないと来られないですか?修 基本は、「連絡なしで」っていっているので、それは全然、来てもらって。
-ホームページはありますか? 活動記録は残していますか?修 ホームページはありません。
活動記録の方は、個人的には残しています。日記みたいな感じですね。スケジュールみたいなものに、この日何をしたとか活動内容だけを書いているんですよ。それで、だいたい自分の中でこの日は誰と何をした、というのは頭の中では。
-これまでに、活動の中で印象深い出来事はありましたか?修 今年の2月なんですけど、震災からほぼ1年経つくらいなんですが、家の中の瓦礫撤去をしまして。冷蔵庫の中身がそのままだったりとかっていう。それは、おそらく家の方が亡くなっているので、手つかずだったので、ちょっと精神的にもあまりショックな感じでした。
-遺品処理みたいな感じですね。修 ほぼそうでしたね。「写真も捨ててくれ」っていわれたんで。
依頼者の方は、そこには住んでなかったと思いますね。親戚か何かじゃないですかね。違うか、住んでたけど、他の家族が亡くなったんですかね。
-あまり思い出したくないですよね。修 まあ、そうですね。
-精神的なショックで、落ち込んだり活動できなかったこともありますか?修 やっぱりそういう日もありますけど。チームメイトがいてくれるので、助かっている部分もありますね。結構うちのチームっていうのは、やることはしっかりやったうえで、楽しむっていうチームなので。
-ここまで続けていくためには、そういう部分も必要ですね。修 そうですね。黙って作業するだけじゃ、辛いですね。そういう風にやっているところもあるみたいですけど。黙って作業するとか、笑わないとか聞きますけど、うちはそんなことないです。仲間がいることは大きいですね。日本全国、ほぼ今は90人くらいいますので。
-近江さんがリーダーになった、いきさつについて教えてください。修 あの方(一緒に写真を撮った左端の方)にリーダーをやれっていわれたんです。実質あの人がリーダーなの。
-チーム023の参加者の割合はどうでしょう? 修 今日のあの人たちは、個人さんでチーム023に付づいした形で、今日は活動したんですけど。チーム023自体は、だいたい3分の1くらいが女性です。高校生以上ですかね、大学生から上は72歳くらいです。
-チーム023の中での決まりごとなどはありますか?修 まず、常連さんっていうのが前提ですね。
その名簿っていうのは、ボランティアセンターで管理していますので。2通りあるんですけど、常連さんだなというのを、ボランティアセンター側から「この人常連さんだから、チーム023に入れていいですか」っていう場合もありますし、自分の判断で「この人常連さんなので、入れてください」っていうパターンもありますしね。
-常連さんとそうでない方との違いについて教えてください。修 最初に来る方と常連さんとの違いは、作業工程を、最初に説明しなくても伝わるので、作業の効率が全然違いまして。
最近は、引っ越しとかが多くなってきたので、自分たちのチームが受けるんですけど。早く終わるので、ボランティアセンター側からすれば助かるみたいなので、褒められましたね。
(チーム023は)最初から、まったく常連さんのみのチームなので。
やっぱ個人さんと違うのは、電話予約がいらないところですかね。
-活動時間について教えてください。修 朝は、現地集合で。9時半の現地に合わせて出発っていう感じですかね。例えば、鵜住居方面なら9時10分出発とか、半に着くようにですかね。
-交通手段についてはどうしていますか?修 車です。作業内容によって、車も振り分けられるんです。
引っ越しの場合は、軽トラックと移動用の車とっていう場合とか。瓦礫撤去なら積むのメインなんで、トラック何台とか振り分けでして。もう、こちらにボランティアから職員になった方が多いので、だいたい依頼内容によって経験者が振り分けるので。そういう形です。
-こっちで今日の振り分けしなくても、そのまま行ける感じですね。修 そうですね。あとは資材だけは、こちら任せという感じですね。依頼書が来まして、それを見てこの作業ならこれがいるな、というのはこっちのチーム任せです。資材庫で借りれまして。
-作業していて大変なこととかありますか?修 (引っ越しでは)アパートに入れたり、出したりする作業がありまして。それが4階とか5階の場合があるんですよね。
-エレベーターがなくて階段だったりしますよね。修 そうですね。冷蔵庫とかですね。
-今まで怪我したことはありましたか?修 特に大きな怪我はないですね。
-今まで活動してきて、良かったと思う瞬間はありましたか?修 依頼者さんに感謝されることが、やっぱ一番うれしいですね。「ありがとうございます」っていわれたり、あとは物をくださる方もいまして。
-差し入れですか?修 そうですね。やっぱやりがいあるなと思いますね、その時は。
-何かしてみたいことなどありますか?企画とか作業の方とか。今後について教えてください。修 そういうのは特にないですかね。ただ、依頼がある限り続けたいなあとは思います。
-1日の予定や先の予定は、いつ決まっていますか?修 まず、ボランティアセンターに着いてから、今日の内容を発表されるので。
例えば、「チーム023は今日午前引っ越し、午後も引っ越し1軒ずつだよ」っていうのを聞かされますね。
自分は、ちょっと職員並みの早さで来てます。たぶん、8時前とか。一般的には8時半くらいです。ボランティア自体は。
-最近、道路も混んでませんか?修 混んでますね。(トラックも)多いですね。それにかぶらないように早く出てます。
-今日は、唐丹片岸地区の瓦礫撤去をしてきたそうですが、今日のうちにそれを終えて帰ってきたんですか?修 終了と継続というのがありまして。
この作業に関しては、継続っていって次回持越しですね。今日のノルマは達成したんですが、全体的なものはまだなので。次の割り当てられた方たちが、続きをするっていう。まあ自分たちかもしれませんけど。
例えば、ひとつの現場で5、6回入ったりとか、多ければ10回入るっていうこともあるんですよ。例えば瓦礫出して、床はがして、洗浄してっていうのがだいたい5、6日かかるので。
-瓦礫撤去のコツとかありますか?修 分別が細かいので、常連さんじゃないとなかなか厳しいですね。今でだいたい10種類くらいに分けますので。
当時は、土のう袋に入っていれば、とりあえず集積場で、受け取ってくれたんですけど。
今は、鵜住居の方の片岸(廃棄物処理場)で分別しているんですよね。そういう関係で細かく分けられるように厳しくなってました。
-なかなか作業も時間かかりますよね。
作業に関して、ボランティアセンターからの要望などは受けたりしますか?修 作業に関して安全面は、最重要ですね。特に作業に関して口出しとかはないですね。お任せというか。
-チーム023の名前の由来について教えてください。修 滋賀の人がつけたんですけど。最初チーム03でおっさん、若者が少なかったっというのもあるんでチーム03だったんですけど、それはあんまりだろということで、2をつけて023おにいさんと。特に深い意味はないです。
-雨天の場合はどうしていますか?修 基本中止になることもありますし、屋内作業の場合は中止にならずに、作業できますので。
例えば、瓦礫撤去は雨の日でもします。中で分類したりする程度にとどめてって感じですね。
-1日の活動では、平均何人くらい来ていますか?
修 チーム023に関しては、4、5人ですかね。
-雨で作業ができそうにないときはどうなりますか?修 雨で中止になったときは、しょうがないですよね。でも、ボランティアセンター側が雨の日に屋内作業をもっていく幅をきかせてくれるので、なるべく中止がないように配慮してくれるので。
-せっかく来たのに、気持ちももったいないですもんね。修 そうですね。釜石の人は金・土・日って来れる方は来るんです。県内の方は週1で来てくれる方が多くて、毎週土曜日来るとか毎週日曜日来るとか。県外の方は年に2、3回とかっていう。例えば、その2、3回というのは、金・土・日、3日間は作業していく方たちもいますんで。常連だなという判断で。遠くの方は金・土・日で来ますかね。
意外と若者が多いかなと思いますね、県外からは。2、30代とか多いですかね。釜石出身で、今東京にいるとかいう人たちも結構いまして、地元のために何かしたいと年に何回か来たりとか。盆、正月とか。知り合いとかは結構来ますね。
メンバーで、夜飲みに行ったりとかしますね。
-チーム023の魅力はどんなところですか?修 やっぱり常連の集まりで、とにかく仕事が早いこと、職人の集まりみたいなところが。
-このチームは、NPO団体ではないんですよね。
修 そうですね。ただのボランティアチームです。
-NPOとの一番の違いは何ですか?修 とりあえず、しばりがないですね。いい意味で自由というか、来たいとき来てというところもあるし。
-チーム内で仲良くやるコツとかありますか?修 まず、ボランティアに来る前提として、何かをしたいという気持ちで来ているので、仲良くはすぐなりやすいんですよね。同じ目的に向かってコミュニケーション取りやすいとか。
ムードメーカーが何人かいまして、やっぱりそういう方たちがいてくれると。
-これからの方向性や豊富について教えてください。修 とりあえず、まず依頼がある限り続けるというのがもちろんですけど。やっぱ来たいって思わせるような、楽しいなって、ボランティアしていて良かったなと思えるような空気作りというか、また、来たいなと思ってもらえるようにもっていきたいですね。釜石の人間としてですね。
やっぱチーム023は、何回も来てくれる人たちのチームなので、釜石のことを本当に好きになってくれて、チームメイトにも会いたいから来るっていう、そういう人たちが多いので。今のところうまくいっているのかなと思ってますね。やっぱどんどんメンバーも増えてますし。
-釜石市のどんなところをアピールしたいですか?
修 何もないっちゃないですけど。まっ、来てくれる人は、釜石の人間のあたたかさがあるといってくる人が多いですね。何があるとかっていうわけじゃなく、釜石の人たちが好きになったとかっていう。
あとは、星がきれいとかいう人もいますね。都会と違うって。
-今伝えたいことについて教えてください。修 とりあえず、釜石の人にもやっぱ来てもらいたいですね。
-来てもらって、一緒に実質釜石だと3人だけなので、活動してもらいたいということですか?修 そうですね。あと、定期的にきてくれるのは3人くらいなので、だいたい5、6人ってとこですかね釜石は。ここで仲良くなって。
-まだまだ、依頼というのは多そうですか?修 そうですね。引っ越しは毎週途絶えずありますし。
仮設から仮設というのもありますし、言い方悪いですけども、やっぱ人気薄のところから人気有るところにっていう。人気あるっていうところが、サッカー場の松倉仮設とか上中島とかが人気ですね。
-お店もありますしね。修 そうですね。
-NPOには、なろうと思わないですか?修 そうですね、今のところは。特に形にとらわれないで、というスタイルでいきたいなと思いますね。
-他の団体さんに向けてのメッセージをお願いします。修 目的は同じなので、釜石のためにという。だから一緒に頑張っていきたいですね。実際、一緒にやってますし。
ポリシーなんですけど、自分の思っていることで、ボランティアはわき役でいいと思っていますね。とりあえずは。ボランティアは自己満足の部分が強いので、それでも、市の復旧、復興に役に立ててるのであれば、うれしいなとは思いますね。
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いろんなボランティアの形があるんですね。ご協力ありがとうございました。
めかぶチン・甲子ガキ